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2025.03.27 プレスリリース
人間的に成長できる英語教育を 柳田綾・国際学部准教授が新刊
桜花学園大学(愛知県豊明市栄町武侍48 大谷岳学長)国際学部の柳田綾(やなぎだ・あや)准教授がこのほど、静岡大学の三浦孝名誉教授、大阪教育大学の加賀田哲也教授(いずれも編著)とともに、人間の幅が広がり、成長したと感じられる英語教育を目指し、その理論と実践をまとめた『心を育てる英語授業、はじめました 英語教師たちの挑戦と実践』を研究社より出版した。
文法を正しく理解することやTOEIC等の資格試験の成績を上げることも大切だが、柳田准教授らは人格の成長に重きを置いた英語教育を追求。2018年に三浦氏らと「ヒューマニスティック英語教育研究会」を立ち上げ、そのメンバーとともに「英語コミュニケーション能力と人間性を高める英語授業の活動・タスク・授業モデル開発」という科研費研究を行ってきた。今回の新刊はこれまでの研究の集大成となる。
柳田准教授は公立高校で15年間の教師経験を持つ。教え子の進学率を上げようと熱心に指導に取り組んでいたが、やがて「これが本当に生徒の人生のためになっているのか」と悩み、英語教育を学びなおすために渡米。School for International Training大学院で修士号(Master of Arts in TESOL)を取得した。この間、ニューヨークで教育実習を行い、ハイチやベトナムなどの移民が多い語学学校で教鞭をとった。日本で教えてきた受験向けの英語ではなく、生きるため、生活するための英語を目の当たりにし、「英語は人の可能性を高め、また人と人をつなげるためものである」と再認識した。
こうした経験から、「いかに人間性を高めるか」をゴールにする英語教育を模索してきた。現在、桜花学園大学で担当するゼミでは、ポジティブ心理学の手法にもとづき、先週から今週まであった「三つのいいこと」を付箋に書き、ゼミ生どうし英語で話す活動を毎週続けている。お互いのことを理解し合い、だんだんと信頼関係が深まっていく様子を見て、学生の心が豊かになるのを実感してきた。柳田准教授は「人間の幅が広がり、自分が成長したと感じられる英語教育とは何かを追求してきました。やはり、自分と他者を理解・尊重し、多様性に寛容になり、より良い社会を築くことも外国語を学ぶ大切な目的であると思います」と話す。
今回の新刊は柳田准教授が副会長を務めるヒューマニスティック英語教育研究会のメンバーが、人間性を高める英語教育の理論や、小学校から大学、専門学校、民間の英会話教室までのさまざまな英語教師が現場で工夫されてきた実践をふんだんに紹介している。
ぜひ、ご取材くださいますよう、お願い申し上げます。
新刊の概要
書名:心を育てる英語授業、はじめました 英語教師たちの挑戦と実践
編著:三浦孝、加賀田哲也、柳田綾
出版社:研究社、 出版:2025年2月25日 定価:2420円、 ISBN: 9784327411121
柳田綾准教授の略歴
愛知県出身。南山大学外国語学部英米学科卒。県立高校で教員を経験後、渡米しSchool for International Training大学院にて修士号(Master of Arts in TESOL)を取得。ヒューマニスティック英語教育研究会副会長。
※ご要望に応じて柳田准教授へのインタビューをアレンジいたしますのでお気軽にお申し付けください。
今回の取材の問合せ・申込先
桜花学園大学・名古屋短期大学 広報プロデューサー
若松亮太(元・共同通信社社会部記者、本学助教)
〒470-1193 豊明市栄町武侍48
TEL: 0562-97-5503 FAX: 0562-98-1162