桜花学園大学は決意も新たに
次の一歩を踏み出します。
2023年(令和5年)、桜花学園は前身である桜花義会看病婦学校が開校した1903年(明治36年)から120周年を迎えました。この記念すべき年に、学園は将来に向けた重要な決定を下し、2024(令和6)年度以降、桜花学園大学の男女共学化をスタートさせます。技術革新やグローバル化の一層の進展、価値観の多様化など、今社会は大きく変化を続けています。1998(平成10)年の開学より、建学精神である「心豊かで、気品に富み、洗練された近代女性の育成」のもと、「信念ある女性の育成」を掲げた教育研究を実践してきた本学ですが、今後は、性別、年齢、国籍などにとらわれない多様性に開かれた環境において他者とともに学び、協働する中で、次代を築く「信念ある人」を育成してまいります。
また同じ2024年(令和6)年、国際学部国際学科を開設。韓国をはじめとする4つの独自専攻を設け、この4専攻を組み合わせて学ぶ「メジャー&マイナー制度」や、海外での学位を取得できる「ダブルディグリー・プログラム」など、新たなプログラムを導入します。
さらに、2025年(令和7)年、保育学部を教育保育学部へ、保育学科を教育保育学科へと名称変更します。近年、特別支援学校に通う児童生徒が過去最多となり、義務教育に携わる教師の育成がますます期待されており、本学でも多くの小学校教諭や特別支援学校教諭を輩出してきました。そこで、これまで培ってきた教師・保育者を育てる確かな教育を継承しつつ、社会の要請に応え、令和の日本型教育を担う教師の育成をさらに充実させていきます。
そして、2026(令和8)年には、情報科学部(仮称・設置構想中)の開設も予定しています。
桜花学園大学は、創立者が掲げた「教育に親切なれ」をモットーに、学生一人ひとりと向き合う教育を重視し、個の可能性を拓く教育をより一層発展させていきます。そして、これまでに受け継いだ「こころの教育」は変わらず、積み重ねてきた伝統や実績を大切に、新たな時代を見据えた一歩を踏み出します。本学での経験を、社会で、世界で、存分に発揮してくれることを願っております。
桜花学園大学 学長 大谷 岳
建学の精神
学校法人桜花学園は、明治34年(1901年)に学園創立者大渓専(もはら)氏によって設立された桜花義会という社会奉仕団体にその源をさかのぼります。 桜花義会は日露戦争前後の疲弊した農村において、農業改良運動や社会福祉活動を行い、地域の中に根づいていきました。 そして、明治36年(1903年)、桜花義会は名古屋市に看病婦学校を設置。この年が、本学園の創設年となりました。愛知県下最初の私立看護学校として看護婦養成の第一線を担っていた桜花義会看病婦学校から、 多くの看護婦が輩出しました。
大正12年(1923年)には桜花高等女学校が設置され、昭和30年(1955年)に名古屋短期大学、平成2年(1990年)に豊田短期大学を設置。平成10年(1998年)に豊田短期大学を改組転換、桜花学園大学を開学しました。
浄土真宗大谷派の住職でもあった創立者大渓専氏の教育理念は「信念のある女性の育成」というもので、そこには「信念のある人物を育てるには、家庭教育をつかさどる女性の宗教教育が必要である」という考えがありました。本学園事業の中核であった女子中等教育において、いのちの尊さと心の大切さを学ぶ教育が行われてきました。そして教育方法の根本として強調されたのが「教育に親切なれ」というモットーです。こうした創立者の想いは、現在の学園運営の基本として受け継がれ、本大学の個性となっています。小集団による教育を基本に、教職員と学生の近い距離を保つ教育システムは、桜花の教育の伝統を今日に活かしたものといえます。創立者の想いは「心豊かで、気品に富み、洗練された近代女性(近代人)の育成」という建学の精神として、今も、学園経営の基本となっています。
沿革
明治36年 | 桜花義会看病婦学校(創立者・大溪専) | |
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大正12年 | 桜花高等女学校 | |
昭和16年 | 財団法人桜花女子学園 | |
昭和23年 | 桜花女子学園高等学校 | |
昭和26年 | 学校法人桜花学園女子高等学校・中学校 | |
平成2年 | 4月 | 豊田短期大学 開学 |
平成10年 | 4月 | 桜花学園大学 開学(豊田短期大学改組転換) 人文学部 人間関係学科、比較文化学科 設置(定員各100) 学長・湊 吉正 |
平成11年 | 4月 | 桜花学園大学 生涯学習研究センター 開設 |
平成12年 | 4月 | 人文学部 人間関係学科、比較文化学科定員増(定員100→150) |
平成14年 | 4月 | 桜花学園大学 大学院 人間文化研究科 開設 桜花学園大学 保育学部保育学科 設置(定員75) 保育学部 名古屋短期大学保育子育て研究所に共同参画 |
平成15年 | 4月 | 人文学部 人間関係学科定員変更(定員150→120) 人文学部 比較文化学科を国際文化学科に名称変更(定員110→80) 人文学部 観光文化学科 設置(定員60) |
平成17年 | 4月 | 人文学部 国際文化学科定員変更(定員80→70) |
平成18年 | 4月 | 桜花学園大学 観光総合研究所 設置 |
平成19年 | 4月 | 人文学部 人間関係学科定員変更(定員120→65) 人文学部 国際文化学科定員変更(定員70→35) 人文学部 観光文化学科定員変更(定員60→50) 保育学部 保育学科定員増(定員75→145) |
平成21年 | 4月 | 桜花学園大学 学芸学部英語学科 設置 (定員80名) |
平成30年 | 4月 | 桜花学園大学 保育学部国際教養こども学科 設置 (定員45名) |
令和6年 | 4月 | 桜花学園大学 国際学部国際学科設置(学芸学部を改組) 全学部全学科男女共学へ |